730
2021.07.31
730
この数字を見てピンときた方は、おそらくある年代以上の方だと思います。
これは単に「ななひゃくさんじゅう」という数字を表すものではなく、
「ナナ・サン・マル」と読み、
昭和53年(1978年)7月30日、沖縄の交通方法変更が行われた日のことを指しています。

沖縄は、昭和47年(1972年)5月15日に本土復帰しましたが、その後6年間は、車は右・人は左という、いわゆる「右側通行」でした。
しかし、「一国一交通制度」という国際条約があったため、本土復帰に伴い「左側通行」に統一する必要があったのだそうです。
交通方法が変わるということは、単に車が走ったり人が歩く方向を変えれば済むということだけではなく、車そのものも左ハンドルから右ハンドルにしなければならなかったり、道路標識や路面の表示の変更など、あらゆる面に影響が及びました。
その頃印象的だったのは、照射角を変更した車のヘッドライトには銀色のテープが張られていたこと、左側通行用に設置された道路標識に青いカバーがかけられていたことなど。

そして、いよいよ7月30日当日、小学校5年生で、ちょうど夏休みだった私は、自宅近くの国道58号線(まだ1号線という人も多かった)の沿道で、朝6時のサイレンとともに、それまで右側にいた車が左側車線に移っていく光景を見ていました。
あれからすでに43年が経ち、実際に「730」を知っているという方は少なくなってきているかもしれませんが、もし興味のある方は、沖縄県の公式You Tubeチャンネルに、当時の模様の記録動画があるので、ぜひご覧になってみてください。
(532) 沖縄730道の記録 - YouTube
当時を知っている方々には懐かしく、そうでない方々には新鮮に感じられることでしょう。
ステイホームの空いた時間に、このような動画で往時をしのんでみるのも一興かもしれません。